9月1日 防災の日ですね。

災害に備えて何か準備されていますか?

20年住宅メーカーに勤めていた私なりの防災心得をお伝えします。

まず建物です。

建物を建てる審査基準は、地震が起こる度に厳しくなり、最近では新耐震基準になります。

新耐震基準は、1981年6月までに建築確認申請を出した建物です。

今は2021年ですから、築40年以上の建物以外はこの基準に適合しているはずです。

つまり、よほどのことがない限り、家が倒れたりなどで、

生命に関わる被害はないと考えて良いかと思います。

(手抜きや建築基準法違反はまだまだあるようですが?)

しかし、最近の災害をみればお分かりの通り、地震だけでなく豪雨による水害など

これまでに経験したことのない・・・の頻度が多発し、

ライフラインが止まり、生活を継続すること自体が困難になるケースが身近になっています。

建物は(ほぼ)崩壊しません。生活が壊れるのです。

この時頼るのが、避難所です。

でも、この避難所に入れる人と入れない(にくい)人がいるのはご存じですか?



避難所はハザードマップなどで確認できます。

ここで注意しないといけないのは、避難所に行ける人であるか、です。

避難所は当然収容できる人数に制限があるのです。

自治体が想定している避難所に入れる人は、戸建て住宅にお住まいの方

(勿論、お年寄りや身体が不自由な方なども優先されるはずですが)

では、タワーマンションは??? 大規模マンションは???

基本は在宅避難と言われています。

いきなり大規模マンションにお住まいの方たちが避難所に押し寄せても入りきれないからです。

では、在宅避難するには、何を準備しておけばよいか・・・。

1週間から2週間の食料と水とよく言われていますが、

それだけではなく、やはり「電気」です。

最近の戸建て住宅は勿論のこと、マンションでもオール電化が進んでいます。

エアコンにしろ、スマホの充電にしろ、便利家電が増え、電気がなくては

暮らしずらい世の中になっているのです。

しかし、同じオール電化でも戸建て住宅とマンションでは状況が違うのが一般的です。

戸建て住宅のオール電化は、ほぼ太陽光発電をセットになっている場合が多く、

少なくても日中は自家発電できるのです。

進んだ住宅では太陽光発電を蓄電池にためて、夜でも電気が使える家が増えています。

参考例:セキスイハイム

マンションの場合は、自家発電装置がある場合は別ですが

太陽光発電を各戸ではしていませんよね。

そこで登場するのが、ポータブル電源です。



最近のキャンプや車中泊流行でポータブル電源が注目されています。

エアコンまでは動かせませんが、扇風機を回したり、

食事を調理したり、情報源のスマホの充電を気にしなくてよかったり、

と大変便利です。

しかも、緊急時だけでなく、ミニキャンプなどでも活躍機会があるのです。

ぜひ一度、ご家族で自宅の庭や、自宅の部屋内でも

非常時を想定したミニキャンプをしてみてください。

ミニキャンプは楽しいだけでなく、

何が足らないのか、何が不十分なのかなど、

ご家庭ごとの準備するものと、何より心掛けができますよ。





暮らし方の調査をしていると

あるときからモノを持たない(最小限)暮らし方が始まっています。

Z世代が中心とされるが、実は全世代にこのような暮らし方をする

ミニマリストが増えています。

ミニマリストになりたい 38.9%

最低限必要なものしか持たない生活をする、ミニマリストであるかを聞いたところ、24.4%と約 4 人に 1 人が「はい」と回
答しました。また、ミニマリストになりたいか聞いたところ、38.9%と約 4割が「はい」と回答し、なるべくモノを持たないミニ
マルな暮らしに今後注目が集まりそうです。
 
at home 調べ
https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/sumai-hitorigurashi-202006/sumai-hitorigurashi-202006.pdf

意外となくても暮らせる“電化製品”ランキング 1 位 「アイロン」

意外となくても暮らせる“家具”ランキング 1 位 「テレビ台」

現在の住まいにある電化製品・家具と、最低限必要だと思う電化製品・家具を聞き、そのポイント差を調べたところ、最も
差が大きかった電化製品は「アイロン」、家具は「テレビ台」でした。
ちなみに、電化製品で「テレビ」を現在持っている人は 78.3%と 8 割近くいるのに対し、最低限必要だと思う人は 59.4%
と 6 割にとどまりました。一人暮らしの社会人にとって、「テレビ」や「テレビ台」は幸せに生活するための必須アイテムで
はなくなっているようです。

at home調べ
https://athome-inc.jp/wp-content/themes/news/pdf/sumai-hitorigurashi-202006/sumai-hitorigurashi-202006.pdf

ミニマリストに憧れても、ホントに暮らしていけるの??

そんなときにお役立ちなのが、

家電や家具のサブスクリプション!

いる、いらない、のお試しだけでなく

じぶんの部屋のサイズにフィットするのか?

もっと違うデザインのだったらいいのに?

などなど

融通をきかせてくれるサービスが人気なのです。

モノを所有しない生き方

でも持っていたい!使いたい!

そんな暮らしをしたい方がこれから増えてくる。



今回取り上げる本

未来を実装する テクノロジーで社会を変革する4つの原則

馬田 孝明 英治出版(2021)

この本は、「テクノロジーの社会実装の方法論」を提示しています。

ポイントは、

という『テクノロジーで社会を変えていこう』が主題です。

”今の日本に必要なのは、注目されがちな「テクノロジー」のイノベーションでなく、

むしろ「社会の変え方」のイノベーションではないか”

未来の理想「インパクト」を描き、その未来を作るヒントとして、

企業もソーシャルセクターの知見やツールを取り入れていこう

というのが他書に見ない新鮮なところです。

著者は、まず社会を変革する4つの原則と1つの前提を示し、

各章の解説を進めています。



社会の足元(とあえて呼ばせてもらいますが)の課題解決には、

NPOやNGO、市民団体が行政等パブリックやステークホルダーとの

折衝活動、政策提言を行っています。

その活動は、企業のパブリックへのロビー活動よりも長けているので

ソーシャルセクターが合意形成から社会への実装に至るまで活用しているツールや

手順などを企業が積極的に取り入れるべきである、と述べています。

ソーシャルセクターの方法論を学ぶことによって、

“ビジネスによって社会を変えるだけではなく、

社会を変えることによって新たなビジネスを生み出す”

可能性を説いています。

これは、企業‐NPO‐市民‐官‐学等のセクターの境界を融合した

ソーシャル・イノベーションを標榜する私にとって

心強い一冊となりました。

現在、当社が参加している武蔵村山市「中原元気プロジェクト」

企業にとっては、「場の提供」というまだ第一段階の<支援>の立場にあります。

その提供された「場」を活用して、NPOがパブリックと連携・協力を得ながら、

積極的に表面化していない市民独自の活動を掘り起こしネットワーク化を推進しています。

他のブログ記事でも課題提起をしていますが、

企業担当者にすれば、黙ってみているだけでは実利は入ってきません。

第二段階は、この活動の中に、「地域市民」として混じり地域の生の声を聴くことで

ビジネスの機会を見出し、実利を獲得しながら、地域に貢献できるはずです。

第三段階は、企業が地域市民として、すぐ近くの「当たり前にいる存在」になることです。

多様なステークホルダーとの合意形成、そして進むべきステップ、インパクトをソーシャルセクターのロジックモデル等を活用して共有していこうと、この本から学びました。

ロジックモデル

人口減少、超高齢社会、IT・AIのデジタル社会が伸長し

主役はサプライサイドからデマンドサイドに転換しています。

生き残り、ゴーイングコンサーンのためには、

新しい世界観、異なるセクターの境界が融合したモデル

最終的に社会変革(ソーシャル・イノベーション)を起こしていくもの

と考えてやみません。

先日、カメラを廻しながらインタビューをする機会がありました。

その時、思い出したのです。

今から12年前位の独立して2,3年目のちょうど今頃、

夏季休暇を挟みながら1カ月間ある営業組織の

密着ドキュメンタリーを撮っていたことを。

目的はその組織の強さの秘密を探ること。

15人弱の組織でしたが、

車の中で、新幹線の移動中の車内で、

夜の打ち上げ飲み会の席で、

お客さまを相手にした営業の現場で、

そしてお客さまを招いての一大イベントにも

同行させていただき、カメラを廻し、

夜はお借りした資料とメモ書きを分析し、

強さの秘密を明らかにした本当のドキュメンタリーでした。

(余談ですが、コンサルタントがドキュメンタリーを撮り分析・解説までしたDVDは大ヒットでした)

ドキュメンタリーは生モノだし、

撮ってみないと上手くできるか分からない。

上手く、というよりも、何が正解なのか、何ができるか

撮り終わらないとわからない。

ノンフィクションの醍醐味!

会話をしながら、その人の考えを訊いたり、

その人の表情や、手振り身振りまで観察しカメラにおさめる。

その人の本質に触れられるかどうかは

インタビュアーの腕に掛かっているんだな、と。

ちょっと待て!?

インタビューと言ったが

これって、ドキュメンタリストなのじゃないのか?

ドキュメンタリストとインタビュアーは

何が違うのだろうか???



ドキュメンタリストというと、

社会問題にカメラを持って切り込む、そんなイメージがある。

インタビュアーには取材相手がいて

本来はその人の本質を引き出すのが仕事である。

カメラを自ら廻しながらが、動的に撮るのがドキュメンタリスト

相手の目線を感じながら、静的に話しを訊くのがインタビュアー

そんな分け方で良いのだろうか?

いやいや、インタビュアーも最近ではミニカメラ廻すし。

訊き手本人が映り込むのがインタビュアー?

ドキュメンタリストもカメラに映り込むこともあるし。

この時代に、分けて考えること自体がナンセンスなのだろう。

職業名を分けるどころか、

玄人と素人の境界もなくなってきている。

かくいう私も何をやっているのか分からない。

領域、境界なんて、もうない時代なのです。

私個人の結論としては、

どちらも私であって、出来るだけ好きなこと仕事とし

肩書きなんて、その場その場でいいように言っていこう。

 

『スマートスキン』って知っていますか?

名称は聞いたことがなくても、ほとんどの方が触っています。

スマートフォンの画面で、指使って文字や画像を大きくしていますよね。

あれです。

あれをスマートフォンが世に登場する前に開発された方が

東京大学大学院教授・ソニーコンピュータサイエンス研究所副所長の

暦本純一氏です。

今回は、暦本純一氏の

「妄想する頭 思考する手 ~想像を超えるアイデアのつくり方」

の超・単純化したご紹介と私がこの本から何を引き寄せたか、を綴ります。

 

【社長の本棚を書くひと】

妄想系コンサルタント(株)コミュニティデザイン研究所の杉本です。

経営者・次世代幹部の方々が孤独に温めているビジネスプランのお話しをお聴きし、自信を持ってカタチにしてもらう仕事を(も)しています。

これまでご担当させて頂いた多くの方々が成功され、昇進し、定年退職までお見送りして参りました。

「イノベーションのスタート地点には、必ずしも解決すべき課題があるとは限らない」

いきなりしびれる一節が飛び込んできます。

多くの企業などが取り組んでいる「課題解決型イノベーション」がある一方、何の役に立つかわからないもの(開発時点のスマートスキン)、やりたいことをやりとおすイノベーションもあるということ。

暦本氏いわく

”現時点では誰しも「正しい」と認める目標が、数年後には意味をなさなくなる可能性もあるし、新しい課題が出現する可能性も常にある。だから、今の時点で「正しい」とわかっている課題の解決だけを目指せばよいというものではない。”

つまり、

”課題解決型の真面目なやり方だけでは、予測不可能な未来に対応するイノベーションを起こすことはできない。”

そして、

”想像を超える未来をつくるために必要なのは、それぞれの個人が抱く「妄想」だと私は思っている。”

例として、誰も課題を感じていないのに、世の中の大きなニーズを引き出して大ヒットした商品として、古いがソニーのウォークマンを挙げている。

「素人のように発想し、玄人として実行する」

暦本氏が引用したロボット工学やコンピュータビジョンの世界的な権威のカーネギーメロン大学の金出武雄氏の言葉です。

金出氏は、「ロボットに目を授けた男」と呼ばれ、顔認証システムの論文を世界で最初に書いた人で、1995年には自動運転を実験してそうです。

発想は大胆に、でも実現をするためには高い技術力が必要だ。というです。これを暦本氏は、研究テーマの良し悪しを評価する際に、発想の大胆さを「天使度」、技術の高さを「悪魔度」として次のようなマトリックスを作っています。

このほかに、発想法とその収斂の仕方について書かれていますが、

攻殻機動隊好きにはたまらない内容が後半に書かれています。

さて、ここから私が引き寄せた、いや今回は決意かも、は・・・

一応、妄想系コンサルタントと称していますので、

PDCAやKPIなどでがんじがらめになっている、

本来ならイノベーションの担い手になるであろう

若い人たちの脳をどう柔らかくしてあげらるか?

「そんな発想していいのですか?」「でも、上司に怒られそう・・・」

「そんなこと言われても現実は・・・」

これじゃ、まるで進撃の巨人の壁の中です。

私のお役目は、彼らに壁の外の世界を見てもらうこと。

そのためには壁を壊さなければなりません。

そうです、私のお役目は、経営層の意識改革で、

彼らに妄想からのイノベーション経験をしてもらわねば

壁の撤去などありえません。

彼らも若い時、妄想していたに違いありません。

彼らに寄り添って、妄想の火をふたたび燃え上がらせる

それが私の仕事。。。