Ecommunity構想原案

 

これから私が取り組みたい「Ecommunity構想原案」をこのブログにアップし、皆さんのご意見を賜りつつ、構想を固めていこうと思います。

ちなみに「Ecommunity」は、私が考えた造語で、「エコシステム」×「コミュニティ」を表しています。
読みは今のところとりあえず、“エコミュニティ”とします。



構成の大枠案としては、 ・・・は、背景にするものです。


1.「大衆(マス)」から「個」の時代へ ・・・社会学

2.企業活動の転換と限界 ・・・ビジネスモデルの変遷

3.コミュニティの捉え方 ・・・コミュニティ論

4.グラスルーツのNPO ・・・NPO論

5.エコシステムへの問題提起 ・・・知識経営論

6.Ecommunityとは

7.課題 ・・・実践からの問題・課題


なにぶん、妄想系な者で話が散らかることはご容赦してください。

次回のアップ日は不明ですが、ある程度まとまったところでオープンにしていきたいと思います。

 

クリエイティブ資本論の3つのT

こんにちは、CDI杉本です。

Twitter社のジャック・ドーシーCEOが、「ゴールはTwitterが稼ぐことではなく、クリエイターが稼ぐことだ」と<クリエイティブ・エコノミー>をぶち上げました。あなたの周りでも話題になっていることでしょう。



それより以前1,908年リチャード・フロリダが

「クリエイティブ資本論」を発表しました。

フロリダは当時の段階で、


多くの先進国では、クリエイティブ・クラスと呼ばれるまったく新しいタイプの労働者が総労働人口の3割を占める、クリエイティブ経済の段階に入っている。

クリエイティブ・クラスとは、新しいアイデアや技術、コンテンツの創造によって、経済を成長させる機能を担う知識労働者層を指し、その所得水準も高い。


と、「クリエイティブ経済」「クリエイティブ・クラス」「知識労働者層」のキーワードを発しています。

 


私が提唱する成長に必要な「3つのT」の第1の要素として、技術(Technology)がある。技術はイノベーションやハイテク産業の集中度によって測定できる。第2のTは才能(Talent)である。ここでいう才能とは、経済成長理論で通常使われているような「人的資本」(高等教育を修了した資格を持つ人工の比率)を指しているのではなく、実際にクリエイティブな仕事に就いている人口の比率で測定したクリエイティブ資本のことである。第3のTは寛容性(tolerance)である。開かれた寛容性の高い場所はさまざまな種類の人を引き寄せ、新しい考えを生み出すという強さを持っている。


最後のTである寛容性は、まさしく現在のTwitterに代表されるSNSの「場」であり、その中での活発なGiveの精神が新しい考えを生み出し、新しい経済を生むものであると思います。


 

目的-目標-戦略-戦術の関係

こんにちはCDI杉本です。

企業戦略でいわれている「目的-目標-戦略-戦術」のことを考えてみたい。

企業戦略本の最初の方に出てくるものですが、実は「目的-目標」が捉えずらいし、間違えやすいのです。

かく言う私も理解不足で、独立後、自分の行き先に迷うことになった理由でもあります。




企業のミッションとはその企業の根本的な目的である。目標(Objectives)とは、企業のミッションがカバーする領域のそれぞれにおいて企業が達成しようとしている、具体的で測定可能な業績上のターゲットである。次に戦略とは、企業がそのミッションと目標を達成するための手段であり、戦術(tactics)ないし施策(policies)とは戦略を実行する際に企業が取る具体的行動のことである。

「企業戦略論【競争優位の構築と持続】上 基本編」

ジェイB.バーニー2003ダイヤモンド社




 

私が独立する際に考えていたことは、「囚われない働き方=自由な時間の使い方」と「お金」でした。これが目的だと思っていたのです。でもそうではなかった。これは目標であって、目的は目標から逆算的にいうと、目標が達成されたあかつきには、どうなっていたいか、つまり、「独立したのは、どう生きたいからだったのか」だったのです。(本来は、目的のための目標が流れの筋ですので、逆算的と表現しました)

私の場合、組織から抜け出した段階で「囚われる」ことがなくなり、「お金」のために働きまくりました。しかし次第に、「お金」のために「囚われる」ことになって、結局何をしたかったのだろうか?と考え塞ぐことが多くなりました。

わかりやすいところでTwitterやSNSをやっていることに置き換えると、「ex.フォロワー数〇〇〇人、千人、万人」「ex.月〇桁収益化」などを挙げていらっしゃる方がいますが、これは目的という話ではないと思います。フォロワー数が増えたら、お金持ちになったら、独立して成功したら、何をしたいのか。そもそもなぜお金持ちになりたいのか、独立したのかを問う奥の深い話です。

同様に「ex.同じ様なテーマでの競合は避ける」「ex.独自のマネされない図解内容」というのは戦略(ポジショニング戦略・ブランディング戦略)で、「ex.こうやればフォロワー増えるよ、収益増えるよ」というのは戦術です。

私もまた立ち返って練ってみたいと思います…。

 

<参考>

バーニーは「リソース・ベースド・ビュー」

ポーターは「ポジショニング・ベースド・ビュー」

 

 

 

 

 

 

【本のご紹介】「直感系」と「妄想系」

イノベーションを起こしたい方に、直感系と妄想系の2冊をお薦めします。


【直感系】

「直感と論理をつなぐ思考法」佐宗邦威2019ダイヤモンド社

<デザイン思考>に興味がある方にお薦め

株式会社BIOTOPE代表で、P&Gで「ファブリーズ」「レノア」などのヒット商品を担当、その後ソニーに移り、新規事業創出プログラムの立ち上げなどに係わった方です。

「なにもしない時間をつくる」ことや、具体的にどのようなやり方とツールで直観力を養い、また論理に結び付けていくのかが述べられています。




【妄想系】

攻殻機動隊系好きにお薦め

「妄想する頭 思考する手 創造を超えるアイデアのつくり方」2021祥伝社

ソニーコンピュータサイエンス研究所副所長で、皆さんが使っているスマホの指でビョーンと画面を大きくしたりするスマートスキンを開発した方です。実はこのスマートスキンはスマホの登場前に開発していたそうです。

「妄想は、現時点での最先端から始まるわけではない。むしろ、現実の世界に対して違った違和感を抱くところから始まる。」P192

個人的には第6章「人間拡張」という妄想、が好きです。

2冊とも共通しているのが、まだ世にないものを創り出すイノベーションとは何かを語ってくれているところです。

【追記】失敗談から学んでほしい シナリオ・プランニングの落とし穴

こんにちは、CDI杉本です。

計8回でシナリオ・プランニングの大まかな流れを説明しました。

その中でも特に『あるべき姿』の描き方が重要だと述べました。

 

今回は追記として、

シナリオ・プランニングをする上で【落とし穴】があることを、

私の3回の失敗事例からお伝えしておこうと思います。



 

それは『時間』『タイミング』です。


1回目の失敗は、以前勤めていた会社の未来研究会です。

提案内容は、「ある場所で、あるリユース素材を使った、全く新しいコンセプトの分譲地開発」です。

経営幹部を説得できなかったのは、当時はまだ注文住宅がバンバン売れていた時期だったこと、そしてバブル崩壊を経験した後で土地を一時的にも資産として持ちたくない、リスクを冒したくないという幹部の判断がありました。リスクに提案が負けたのです。

1回目の失敗の原因のひとつは、提案の『タイミング』が悪かったことです。

(わたくしのプレゼン能力にも問題があったとは思います。)


2回目の失敗は、独立2年目で2つの新規事業へのチャレンジで、『時間軸』を考慮してなかったことです。

新規事業の1つは、まだYouTubeもそれほどでなく、AmebaTVなどなかった時に、独自のネットTVチャネルを立ち上げました。

当時CSチャンネルが沢山できて、観てみるとオタク番組や専門チャンネルが成立していたのです。ここにわたくしは目を付けました。最初はCSかBSチャンネルの番組枠を買おうと考えていましたが、小さなベンチャー会社は、枠が取れないし高い…。それなら、ネットでTVをやろうと。

私には撮影・編集のノウハウがなかったので、会社員当時、仲良くしてくれた映像制作の業者さんに、撮影の仕方、編集の仕方を一緒に番組を作りながら教えてもらいました。

そしてYouTubeは使わずに、独自に自社用動画配信サイトを作ったのです。この頃は、事業企画や商品企画のコンサルティングで稼ぎながら、この新事業に投資していました。それでも足らずに銀行から融資も受けていて、結果行き詰まり断念しました。

失敗の原因は、スマホ登場前夜のこの時期、動画配信は発芽していましたが、まだまだ一般的でなかったこと、告知には紙媒体を頼らざるを得なかったこと、つまりコストがかさんだわけです。『時間軸』を見甘やり、早くやり過ぎたということです。


3つ目の失敗も『時間軸』を考えなかったことです。

前述のネットTVと同時並行で、NPOに同行して全国の「認知症・介護の会」の取材をし、介護のポータルサイトを作ったことです。コンサル業務の合間を見計らっての北海道から九州までの取材活動は、やはりコストが掛かったわけです。

今でこそ、介護や認知症の問題は普通に話題にされていますが、当時は市民団体が草の根的に支援活動をしていた時期です。今もそうですが、市民団体やNPOは資金不足と戦っています。この問題を弊社がポータルサイト(今でいうプラットフォーム)を作り、あるやり方で解消できるはずでした。(その頃、弊社はソーシャル・エンタープライズを標榜していました。今もですが。)

取材活動はコストの問題は別として順調に進みましたが、スポンサーが付かなかったのです。まだ、介護や認知症が社会問題と大きく取り上げられていなかったからです。弊社に資金力があれば耐えられたのでしょうが、小さなベンチャー企業としては『時間軸』を見誤り、実行するのが早すぎたのです。


シナリオ・プランニングを策定する際には、予兆情報がいつ位に発現し世の中に認知されるのか、3年後なのか、5年、10年先なのか『時間軸』をおさえて下さい。そして、『タイミング』です。「今、この時から(だから)取り組むべき」と表明するタイミングも重要です。

 

私の失敗談が参考になるかわかりませんが、あなたが“あり得るだろう未来”に果敢にチャレンジされることにエールを送り、シナリオ・プランニングの回を終わります。

 

シナリオ・プランニングのワークショップを承っています。

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