バカから始まる進化

昨年からの新型コロナウィルス拡大で

色んな変異をして「〇〇型」と「△△型」とか

出てきてますが、

TVで解説されている感染症系の先生方が良く言う

「コピーミス」

これによって、色んな変異を起こしているそうです。



この「コピーミス」こそが進化である

と進化思考論を唱えているのが

有名なデザイナーの 太刀川 英輔 氏である。

まるで図鑑をみているような進化の過程を

事こまやかに図入りで説明しています。

彼は、このコピーミスをあえて起こせば発想の起爆剤になる

と唱えています。

 

「天才」と「バカ」という表現を使っていますが

「適応」と「変異」のことで

「バカ」=「変異」が進化を起こし

「天才」が簡単にいうとブラッシュアップしていく

一人ひとりの脳でそういう能力を育てられるんだ。

超極端な要約っぽくなりましたが(汗)

 

閉塞感漂う日本ですが

イノベーションを起こすのは

「バカ」です。

 

近々次世代エリートさんたちのファシリをします。

私の仕事は、彼らを「バカ」に出来るかどうか。。。

その前に私自身が「バカ」になります、元々バカですが。

 

目的-目標-戦略-戦術の関係

こんにちはCDI杉本です。

企業戦略でいわれている「目的-目標-戦略-戦術」のことを考えてみたい。

企業戦略本の最初の方に出てくるものですが、実は「目的-目標」が捉えずらいし、間違えやすいのです。

かく言う私も理解不足で、独立後、自分の行き先に迷うことになった理由でもあります。




企業のミッションとはその企業の根本的な目的である。目標(Objectives)とは、企業のミッションがカバーする領域のそれぞれにおいて企業が達成しようとしている、具体的で測定可能な業績上のターゲットである。次に戦略とは、企業がそのミッションと目標を達成するための手段であり、戦術(tactics)ないし施策(policies)とは戦略を実行する際に企業が取る具体的行動のことである。

「企業戦略論【競争優位の構築と持続】上 基本編」

ジェイB.バーニー2003ダイヤモンド社




 

私が独立する際に考えていたことは、「囚われない働き方=自由な時間の使い方」と「お金」でした。これが目的だと思っていたのです。でもそうではなかった。これは目標であって、目的は目標から逆算的にいうと、目標が達成されたあかつきには、どうなっていたいか、つまり、「独立したのは、どう生きたいからだったのか」だったのです。(本来は、目的のための目標が流れの筋ですので、逆算的と表現しました)

私の場合、組織から抜け出した段階で「囚われる」ことがなくなり、「お金」のために働きまくりました。しかし次第に、「お金」のために「囚われる」ことになって、結局何をしたかったのだろうか?と考え塞ぐことが多くなりました。

わかりやすいところでTwitterやSNSをやっていることに置き換えると、「ex.フォロワー数〇〇〇人、千人、万人」「ex.月〇桁収益化」などを挙げていらっしゃる方がいますが、これは目的という話ではないと思います。フォロワー数が増えたら、お金持ちになったら、独立して成功したら、何をしたいのか。そもそもなぜお金持ちになりたいのか、独立したのかを問う奥の深い話です。

同様に「ex.同じ様なテーマでの競合は避ける」「ex.独自のマネされない図解内容」というのは戦略(ポジショニング戦略・ブランディング戦略)で、「ex.こうやればフォロワー増えるよ、収益増えるよ」というのは戦術です。

私もまた立ち返って練ってみたいと思います…。

 

<参考>

バーニーは「リソース・ベースド・ビュー」

ポーターは「ポジショニング・ベースド・ビュー」

 

 

 

 

 

 

【追記】失敗談から学んでほしい シナリオ・プランニングの落とし穴

こんにちは、CDI杉本です。

計8回でシナリオ・プランニングの大まかな流れを説明しました。

その中でも特に『あるべき姿』の描き方が重要だと述べました。

 

今回は追記として、

シナリオ・プランニングをする上で【落とし穴】があることを、

私の3回の失敗事例からお伝えしておこうと思います。



 

それは『時間』『タイミング』です。


1回目の失敗は、以前勤めていた会社の未来研究会です。

提案内容は、「ある場所で、あるリユース素材を使った、全く新しいコンセプトの分譲地開発」です。

経営幹部を説得できなかったのは、当時はまだ注文住宅がバンバン売れていた時期だったこと、そしてバブル崩壊を経験した後で土地を一時的にも資産として持ちたくない、リスクを冒したくないという幹部の判断がありました。リスクに提案が負けたのです。

1回目の失敗の原因のひとつは、提案の『タイミング』が悪かったことです。

(わたくしのプレゼン能力にも問題があったとは思います。)


2回目の失敗は、独立2年目で2つの新規事業へのチャレンジで、『時間軸』を考慮してなかったことです。

新規事業の1つは、まだYouTubeもそれほどでなく、AmebaTVなどなかった時に、独自のネットTVチャネルを立ち上げました。

当時CSチャンネルが沢山できて、観てみるとオタク番組や専門チャンネルが成立していたのです。ここにわたくしは目を付けました。最初はCSかBSチャンネルの番組枠を買おうと考えていましたが、小さなベンチャー会社は、枠が取れないし高い…。それなら、ネットでTVをやろうと。

私には撮影・編集のノウハウがなかったので、会社員当時、仲良くしてくれた映像制作の業者さんに、撮影の仕方、編集の仕方を一緒に番組を作りながら教えてもらいました。

そしてYouTubeは使わずに、独自に自社用動画配信サイトを作ったのです。この頃は、事業企画や商品企画のコンサルティングで稼ぎながら、この新事業に投資していました。それでも足らずに銀行から融資も受けていて、結果行き詰まり断念しました。

失敗の原因は、スマホ登場前夜のこの時期、動画配信は発芽していましたが、まだまだ一般的でなかったこと、告知には紙媒体を頼らざるを得なかったこと、つまりコストがかさんだわけです。『時間軸』を見甘やり、早くやり過ぎたということです。


3つ目の失敗も『時間軸』を考えなかったことです。

前述のネットTVと同時並行で、NPOに同行して全国の「認知症・介護の会」の取材をし、介護のポータルサイトを作ったことです。コンサル業務の合間を見計らっての北海道から九州までの取材活動は、やはりコストが掛かったわけです。

今でこそ、介護や認知症の問題は普通に話題にされていますが、当時は市民団体が草の根的に支援活動をしていた時期です。今もそうですが、市民団体やNPOは資金不足と戦っています。この問題を弊社がポータルサイト(今でいうプラットフォーム)を作り、あるやり方で解消できるはずでした。(その頃、弊社はソーシャル・エンタープライズを標榜していました。今もですが。)

取材活動はコストの問題は別として順調に進みましたが、スポンサーが付かなかったのです。まだ、介護や認知症が社会問題と大きく取り上げられていなかったからです。弊社に資金力があれば耐えられたのでしょうが、小さなベンチャー企業としては『時間軸』を見誤り、実行するのが早すぎたのです。


シナリオ・プランニングを策定する際には、予兆情報がいつ位に発現し世の中に認知されるのか、3年後なのか、5年、10年先なのか『時間軸』をおさえて下さい。そして、『タイミング』です。「今、この時から(だから)取り組むべき」と表明するタイミングも重要です。

 

私の失敗談が参考になるかわかりませんが、あなたが“あり得るだろう未来”に果敢にチャレンジされることにエールを送り、シナリオ・プランニングの回を終わります。

 

シナリオ・プランニングのワークショップを承っています。

お気軽にご相談下さい。

 

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第7回 マトリックスからのシナリオづくり

こんにちは、CDI杉本です。

前回は、「決定的な不確実な要素」=「分かれ道」に

プロットした予知情報から「軸」出しまでを行いました。

 



今回は、


  • 軸を掛け合わせて2×2のマトリックスをつくる
  • それぞれの事象にネーミングする
  • それぞれの事象で発現するであろうことを書き出す
  • それぞれの事象のシナリオをつくる

を述べます。

・軸を掛け合わせて2×2のマトリックスをつくる

「未来への分かれ道」の軸を4本つくりました。

実際やってみると、何本も軸ができると思います。

それぞれの軸を縦横に掛け合わせてマトリックスにし

4つの事象があり得るかどうか確認してみてください。

4つの未来がそこに見えますでしょうか?

今回は、「住宅購入意識」と「ひとり世帯」の2つの軸を使って

参考につくってみます。

・それぞれの事象にネーミングする

ご覧の通り、4つの事象=4つのあり得る未来ができました。

4つのあり得る未来に「ネーミング」をしてみました。

 

・それぞれの事象で発現するであろうことを書き出す

住宅購入意識は新築住宅×ひとり世帯は伸長する未来を、

「ソリスト」と名付けました。

ネーミングはその世界を象徴するようなもので結構です。

 

・それぞれの事象のシナリオをつくる

ひとり暮らしで新築の家に住みたい人とは、

どのような人で、どのような暮らしをしたいのだろうか?

集めた予兆情報に戻って、それにまつわるトレンドを

もう一度探してみるのもよいでしょう。

ここでは、「ミニマリスト」「平屋」「趣味」と置きました。

 

新築に住むのですから、それなりの収入はありますでしょう。

トレンドとしては、持たない主義ですが、「趣味」を同時に挙げたのは

じぶんの趣味以外は極力持たないという解釈です。

お金を持っているからといって、広い家、二階建ての家まではいらないでしょう。

 

このあり得る世界の住人に対して、どのようにアプローチしていくか

それはまだ置いておいて、もっとこの住人の暮らし、生活を描いてみてください。

プロファイルやペルソナと同じです。

出来ましたら、朝起きて寝るまでの一日や一週間を書き下ろすことをお勧めします。

 

 

同様に残りの3つのあり得る世界のシナリオを考えてみてください。

あり得る世界といっても、今回のマトリックスの左下の事象は

ほぼ現在の住宅市場が現れています。

まあ、今のままでもいけるかな、の世界です。

 

 

4つのあり得る未来のシナリオが描けたら、

「〇年後にこの世界がきたが、わが社はシナリオ・プランニングで

この世界がくることが事前に分かっていた。わが社は

〇〇を準備して、△△を実行し、大成功をおさめた!」

 

というオチで、さて何を準備し、何を実行して大成功をおさめるのだろうか?

あり得る世界4つに対して、全方位準備できること、できないことがあります。

逆に、どの世界にいこうが、共通して準備できることもあるはずです。

それも合わせて現在とのギャップをディスカッションしてみてください。

 

 

肝心なのは、ここから先です。ここまではまだ「絵にかいた餅」だからです。

企画のあなたは、

このシナリオ・プランニングの結果をベースにした実行計画を立て、

社内外の関係者を説得し、共有し、自分事にしてもらってアクションまでもっていかねばなりません。

 

あなたの成功を祈ります!

 

シナリオ・プランニングの章は、これにて一旦終わります。

ご興味がある方は、メール等でお問い合わせくださいませ。

 

 

 

第5回 エビデンスって何だよ!!

あなたは会議の時や上司や同僚から言われませんか?

「で、君、その発言のエビデンスは?」

「・・・」



 

エビデンス ・・・ 「根拠」「証拠」

 

マーケティングでいうところのデータ・ドリブン思考です。

データ・ドリブン思考は、確かに確率は高く、大きな失敗はしない

と言われています。

 

ただし、データに基づいた議論ばかりを繰り返していると

今あるビジネスをどうやって伸ばすかという、

殻から抜け出せなくなると言われています。

 

佐宗邦威氏

「4つの思考サイクルの違い」※として紹介しています。

『直感と論理をつなぐ思考法』ダイヤモンド社2019


4つの思考法は2軸からなるマトリックスになっている。

まず縦軸になっているのが「クリエイティビティ」だ。

「カイゼン思考」は一定のKPIを前提としながら、

それをどう高めるかを目的にしていた。

また、「戦略思考」が意図するのは、いかに市場シェアを広げて、

より多くの利益を上げるかである。

つまりどちらも、「既存の基準の範囲内で、パフォーマンスを

高めていく」点では共通している。

端的に言えば、これは知性優位の「1→∞」の世界だ。

他方、これとは対照的に、「デザイン思考」「ビジョン思考」では

感性優位の「0→∞」の創出が目指されていた。

(※筆者一部削除)


 


(中略)

次に横軸に注目しよう。こちらは「動機」をめぐる違いである。

「カイゼン思考」や「デザイン思考」を突き動かしているのは、

外的な問題・課題(イシュ―)だ。PDCAの過程で何か問題が起きれば、

それを評価(Check)し、改善(Action)することが求められるし

デザイン思考が共創型の問題解決フレームワークであることは、

すでに見たとおりだ。


 

このように4つのマトリックスにすると理解しやすいですよね。

ただ、どれが良い、どれが悪い、という話ではなくて

それぞれの仕事のステージ(求められ方)によって使い方が変わってくると

わたくしは思うのですが、冒頭述べましたように

最近は何でも「かんでもエビデンスは?」

これでは、閉塞していくわけです。

 

 

今回、わたくしが経営企画、事業企画或いは商品企画を担当されている

あなたに提言したいのは、

 

未来の“あるべき姿”を描くときは、エビデンスは糞くらえ!!

 

言葉は少々汚くなりましたが、データの上にデータを載せても

複雑で不確実な未来を描くことは出来ないと思うからです。

 

とはいえ、データに基づかない未来、妄想、想像のあるべき姿を述べるのは、

とても厳しいことだと、わたくし自身が身をもって知っています。

何度もくじけました。

 

事例として『ダイナブック構想』のアラン・ケイ氏の話をします。


「未来を予測する最善の方法は、未来を発明することだ」


登場初期のコンピューターは、でっかくて、一部の企業・研究所で使われていました。

コンピューターの使い手、使い道の定義を決めつけていたのでしょう。

その時代に、アラン・ケイ氏は、今でいう持ち歩きできるノートPC、

iPadで子供たちが遊ぶ絵を描いていたのです。

ひとりひとりがコンピューターを持って、遊んだりできる世界

『ダイナブック構想』です。

当時の人たちは、この話を鼻で笑ったことでしょう。

ところがご周知のとおり、今ではこの構想が当たり前の世界になり、

鼻で笑った大きいコンピューター屋さんたちはどうなったか説明するまでもありません。

 

 

話しを戻しまして、

先述の4つの思考法は使いどころ、使い道によって分けた方がよいということ、

それからあなたは、普段はデータを扱っていると思いますが

中期経営計画などを任されたら、どんとエビデンスから離れ、

これまで地道に集めた予兆情報を眺め、その深層的意味を考え、

“あるべき姿”を描くことを望みます。

 

 

次回第6回は、未来を左右する「分かれ道」です。

 

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